艶やかに その尾を空に 舞い輪舞曲(ろんど) 美しきみの 優雅な音色 souka.
名古屋のシンボル、金のしゃちほこ。
尾が空に向いていることから、上に向かうという意味もこめて、武将たちの守り神としてもお城のてっぺんに佇んでいたシャチホコさん。
シャチホコの頭の部分は強さを表す虎(龍)で表現され、鱗を持つ体の部分は、お水を表すお魚で表現されています。お水が火を消すということからも、火事や火からお城を守るお守りとして見守ってくれていた守り神。
また、虎(龍)の頭を持つお魚という空想上の生き物としての表現ですので、「ゲン担ぎ」としてのお守りの役割も。
ゲン担ぎには、わっしょいわっしょい!のようにお祭りで元気にお神輿を担ぐような、願いを担ぐ、爽やかさも感じられます。
私達は現実をいきていますが、シャチホコなど、架空のものにゲンを担いでいたということは、 ある意味人間のもつ遊び心といいますか、人の持つゆとりの域を引き出してくださっている一つでもあるような気がします。
「ゆとりと間」
いまでこそ、ゆとり世代やゆとり教育など、ゆとりという言葉が頻繁に言われますが、日本は古くから、「間」がもつ(ゆとり、豊かさ)も一つの美徳ともされてきました。
人と人でも、「仲深きこそ、間がもつ」
(間(沈黙)も楽しめる。決して沈黙があっても何か話さなくては!とは無理に思わないのが、楽な間、幸せな間、素敵な間とも)
日本の礼儀作法も、人との間(人間)にある道徳をかたちとして表したもの一つであることを意味しています。
人にむやみに立ち入らないこと、よく知りえない無確実な噂話などに首を突っ込まないこと、悪口や陰口を言ったりたりすることも、人の間に立ち入る事として、無礼とされています。社会生活を営む上で、人間同士の尊厳を守り、より良くあるための一つの心持ちなのですね。
徳ですので、それらは強要されるものでもないですが、人と人が同じ地球で生きていく上で、気持ちよく過ごせるのは嬉しいよね、という人との間です。
礼儀作法は、お茶道の精神からきていますが、その軸は、和敬清寂(わけいせいじゃく)を表し、静粛な心で、茶室で間を共にする人との調和と尊重、敬う心などを大切にする心です。
人との間から、精神(ハート)をなくすと、人と人との関係は、技術になってしまうということからも、人間の持つ「徳」を大切にしたものとされています。
人と人の間には、それぞれの感じる大切があり、大切にしたい領域。
その大切にしたい領域に、入られる事を特には厭わないよ-という人もいれば、できればここからは、大切にさせてね、という人もいます。
多様性の時代もまた、それぞれが大切にする「間」の尊重、その大切な「間」が人と人との心地のよい関係にも繋がると素敵ですね。
ここちのよい「間」
長く仲良くしているお友達との間や、ご家族など、日常にあるご自分のまわりの心地よさを改めて感じてみますと、
もしかしたらそこには、素敵な間が存在している場合が(^ー^)
よき日をお過ごしください。
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